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連記事最後です。
今なら笑って話せます。
「こんな日」はそんなに遠くないよって
この頃の私に教えてあげたい気もするけど
「あと4年も経てば」なんて言ったら
その「4年」のあまりの長さに
この頃の私の忍耐の糸が
プチンと切れないとも限らないから
やっぱり教えてあげない方が
自分のための様な気もします。
ーーーーーーーーー
遠方に住む、夫方の従弟から届いた
一通の結婚式の招待状。
過去の経緯から、
そもそもが私は行きたくない、
レンを連れてなら尚のこと、行きたくない。
夫はレンも連れて三人で出席したい。
一度は「連れて行けばいいんでしょ!」と
怒って返事をし、しかし、
まだ心の中では葛藤し続けていた私。
結局、嫌味たらしく呟いてしまった。
「発達障害の子、抱えて、
私がなんて言われてるか知らないでしょ」
振り返って彼が私を睨む。
「なんて言われんだよっ!」
三人の幼い子を持つ優しい義妹からでさえ
「大人が嫌がることをする」と言われ、
同じく私の従妹からは
「大人を苛立たせるタイプ」と称される娘。
子どもらしい子どもだと
褒めて頂くことも少なくはありません。
でも、それは
レンの年代の子育てを終えた方が
言って下さること。
恐らくは経験をし、
通り過ぎた懐かしいその時代の子育てを思って。
レンと同年代以下の
小さな子どもを持つ少なからずの方たちは
その子ども同士の争いをみるとき
レンの年齢に沿わない幼さに呆れ、
苛立つのだと思います。
レンのことで
人様に謝罪したことも一度や二度ではありません。
彼には言わず、全部一人で抱えてきました。
なんにも知らないくせに!
なんにも知らないくせにっ!!
そう心で叫ぶと、
もうずっとこの家の中で
一人でがんばってきた色んな思いが
次から次に溢れてくる。
悔しくて悔しくて
悲しくて悲しくて
頬の内側を噛む私の目から
涙がぽろぽろぽろぽろ流れ出す。
そんな私にわずかの躊躇も見せず
続けざまに彼が怒鳴ってきた。
怒涛の口撃でした。
「だからなんだよ!
レンは連れていく。
発達障害だからなんだってんだよ!
俺らは現にこうして三人で暮らしてんだぞ。
これが俺ら家族なんだぞ!
発達障害なんて言い訳にすんなよ。
なんか言われるとしても、
それは、レンを育てようと思う、
お前が持たなきゃいけない覚悟なんじゃないの?
俺に対しても。
(亡くなった)お母さんやユカリちゃん(妹)に対しても。
逃げてんじゃねーよ。
お前は、私の気持ちなんて
わかってもらえないって思ってるかもしれんが、
凄いね、凄いねって、
周りに言われる俺の気持ちなんて
お前だってわかんないだろ。
全然凄くなんてねーよ、って。
こんなに嫌だって思ってるって。
言えない俺の気持ちがお前に分かるか?!
わかんねーだろ!
レン連れてくのが、俺の覚悟なんだよ。
お前が、レン手放さないっていうんなら、
俺らは、葛藤しながらも
こうして前に進んでいくしかないんだよ。
いつか、こんなことが
なんともないことになる日を
信じていくしかないだろ。
行って何か言われることは仕方ない。
できるだけ、守るけど、
それでも嫌な思いすることはあると思う。
でも、こういう生活をするって
お前が決めてんなら、
ここは
お前が我慢しないといけないとこなんじゃないのか?!
どうなんだよっ!!」
……。
……。
いつも間にか。
あんなに私の頬を流れていた
被害者意識はいつの間にかピタリと止まっていて。
だいたい、ホンっト、この人は理屈っぽい。
こうしてどこまでも相手を追い込む。
グゥの音もでなくなるまで!
そういや、結婚当初
「重箱の隅」って
あだ名つけてあげたこともあったな。
私も相当、口は達者だと思うけど
このオトコには負けるわ。
事あるごとに、
私は素直だって書いてきたけど。
ウソでした。
負けず嫌いの私は、
彼の言葉にすぐに頷けない。
「分かってもらおうと思わない」
思いだす言葉。
そうなんだよね。
そこからなんだよね。
なんとなくバツの悪い気持ちを抱えて
少し小さな声で、でもはっきり言い返しました。
「最初からそんなふうに言ってくれたら
私だってさ。
すぐに納得できたのに」
彼は、私が彼の言葉に、
心から納得も理解もしたことが、
雰囲気で伝わったんだと思います。
彼の怒りは即座に静まっていきました。
「ま、さっきの言い方は俺が悪かったな。
ごめんな。仲直りしよう。
ほら、俺、ウッチ―(鬱)だからさ。
ウツに免じて許してよ」
「私も。
昔のことまでほじくり返して。
言いすぎました。
○君(夫)、ウッチ―なのに、
ごちゃごちゃ言ってごめんね」
薬の効果もあり
お陰様で、夫の調子は非常に良いのです。
薬は飲んでいますが、
今では私の見る限り、
完全に以前の夫を取り戻してきています。
完治を告げられるまで治療は徹底しますが
彼を知る誰と会っても、
ウツを患っているなんて分からないでしょう。
治療の開始が早かったことと
職場環境の多少の改善が影響しているのだと思います。
最近では、ウツを理由に
ワガママ三昧を通そうとして
胡散臭くなってはいますが。
なんにせよ今回は私の完全敗北。
結婚式、三人で参加します。
あーあ、三人での交通費にご祝儀、出費20万だよ。
20万あったら、って思ったけど、
モノ欲のない私には
パッと欲しいものも思いつかないしな。
ここは気持ちを入れかえて、
心から、祝福してきます。
それまであと2か月。
レンが式の間、
おとなしくできるよう、今から訓練だわ。
レンに、洋服に靴も買わないと。
うわっ。レン、ドレス、似合わなさそー!
この日から、
夫のレンを見る目が少し優しくなった気がするのは
気のせいかな。
気のせいだな。
今回のこの出来事が
私たち家族の歴史になって
いつか笑って話せる日が来ますように。
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